昨日の米国市場概況

主要イベントと経済リリースのレビュー:

米国住宅ローン申請件数3.6%増加、 再融資の増加による(+6.8%)。住宅購入は今週-0.1%の減少。30年ローン金利は4.43%から4.39%に下げました。1年前は3.67%でした。15年住宅ローンの金利も今週、3.52%から3.48%に下げました。1年前は2.88%でした。
米国最終需要に対する生産者物価指数PPIは0.6%上昇。これは予想の0.2%よりも大きくなりました。4月の食品とエネルギーを除くPPIも予想よりも大きく、予想の0.2%に対して0.5%の増加となりました。前年比のPPI最終需要は予想の1.7%に対して2.1%の増加となりました。前年比の食品とエネルギーを除くPPIは1.4%の予想に対して1.9%の増加となりました。
4月のカナダの住宅価格指数0.5%上昇した。 前年比は4.9%上昇となりました。
ドイツ連銀ウェイデマン総裁はベルリンでの講演で、必要であれば、ドイツ連銀はECBのアクションをサポートすると述べました。 しかし、彼は、「必要があったのなら、ECBは前回の会合でアクションを取っていただろう。」そして「ECBは決定の前にデータを待っている。」、さらに、ドイツ連銀は「いかなる新たな政策に合意していない」とコメントしました。こうしたコメントは一昨日のウォールストリートジャーナルの記事にある内容よりもハト派的なものではありませんでした。
ロンドンセッションでは、「利上げ前に景気低迷を改善する余地があり、英国の予想生産能力は若干減少となっている。」とコメントしたイングランド銀行がインフレレポートをリリースしました。これは予想よりもタカ派的なものではなく、結果としてGBPUSDは下げました。
米国株式は下げて終えました。ダウは-101.47、S&Pは-8.9の下落、ナスダックは-29.54の下げとなりました。
米国国債イールドは急落しました。 10年物国債が7ベーシスポイント下げ、2.548%となりました。

昨日の通貨の動きと今日に向けたテクニカルな主要レベル

米ドルは英ポンドを例外とし、全ての主要通貨ペアで下げました。対ニュージーランドドルと日本円に対しては最安となりました。
英ポンドは主要トレーディングペアで値を下げ、昨日で最安となりました。
高値から安値へのトレーディングレンジEURUSDとUSDCHFを例外に、は22日平均以上でした。
EURUSDのレンジは昨日わずか33ピップスでした。直近の22日間のトレーディングレンジは59です。一昨日下げ、ニューヨークセッションで4月7日以来の最安値レベルで取引され、価格は一昨日のセッション終値レベルの1.3702以下にさがりました。このレベルは今日も引き続きサポートとなります。以下のブレイクでさらに売りのモーメンタムを誘うはずです。次のターゲットは1.36719での4月からの安値と2014年の安値から高値のトレーディングレンジの61.8%（1.36734）になります。

EURUSD

GBPUSDは1.68215での2月からの高値以下に下げ、これがモーメンタムの売りとなりました。（上昇修正でこのレベルで売り手が出てくる可能性が高いです。トレンドラインサポートは1.6702に来ています。これは次の主要ターゲットであり、100日移動平均が続きます。そのレベルは1.6702に来ています。

GBPUSD

USDJPYはニューヨークセッションで21ピップスのトレーディングレンジで取引されていました。101.713エリアに堅い底がありました。昨日のセッション終了に向けて価格は5分足チャート上の100バー移動平均の上に戻りました。101.89での200バー移動平均でのトレンドラインレジスタンスは方向のモーメンタム維持のため、トップ側でブレイクする必要があります。トレーダーは102.018レベル以上に動くことを望んでいます。これは一昨日の高値から昨日の安値への下げの50%リトレースメントです。さらにモーメンタムが出るかどうかは101.713での底のブレイクに要注意です。

USDJPY

AUDUSDはアジアセッションで上昇しましたが、ロンドンとニューヨークセッションで下げました。昨日の安値は0.9366での100時間移動平均で減速していました（下記チャートの青線）このレベルの上に留まれば、テクニカルな観点で強気です。しかし、今日の0.9408から高値の0.9393での先週の高値が上側でブレイクする必要があります。価格が100時間移動平均でのサポート以下に下がれば、0.9351と200時間移動平均（下記チャートの緑線）、そして0.9340に向けてさらに手仕舞いが入るはずです。

AUDUSD