オーストラリア準備銀行(RBA)は政策金利を据え置く可能性大。AUDUSDの注目レベルは?
オーストラリア経済は、10年間高い失業率と資源経済活動の停滞が、堅調な住宅市場(建築許可は前年から34.6%増)と直近の数か月で小売販売が健全な増加となったことから、相殺され、均衡しているようです。この状況から今日、スティーブンス総裁とRBAは傍観している状況が続いていますが、公式な声明においては紆余曲折が見解が出ています。
直近の政策金利の会合において、RBAは以下の見解を表明しました:
今日の会合では、理事会が政策金利を2.5%で据え置くことに決定しました。
世界経済について:
- 世界経済の成長は2013年、若干トレンドを下回ったものの、今年は上向くという合理的な見通しがある。
- 米国経済は、天候の悪影響を受けたものの、拡大継続となる。
- ユーロ圏はリセッションから回復を始めた。
- 日本は大きく成長の上向きを記録した。
- 中国の成長は政策決定者の目標に沿った状態を維持している。
**** コメント:この内容の変化の可能性としては、消費増税による日本の不確実性を警告することになるかもしれません。
商品価格について:
- 商品価格は最高値からは下がったものの、歴史的な観点では高止まりしたままである。
**** コメント:この数日間でリバウンドしていましたが、商品価格は前回の会合から全体として下がっています。
政策金利とその他の市場について:
- 全体的な財務状況は非常に協調的なものとなったままである。
- 長期金利と多くのリスクスプレッドは低いままである。
- 新興市場国は1年前よりも、かなり困難な状況となっているが、株式及び信用市場は、適切な資金供給でうまくいっている。
**** コメント:この見解を変える理由があるとは思えません。
オーストラリア国内について:
- 最近の情報はやや手堅い消費者の需要があることをほのめかしている。
- 住宅建設は堅調に拡大。
- 企業の状況及び景況感は改善している。
- 輸出は増加している。
- 資源セクターの投資支出は大きく下がってきている。
- 他のセクターにおける投資意欲の改善の兆候は一時的なものである。
- 公共支出は抑制的なものと予定されている。
**** コメント:直近の決定以来、小売売上は1月に1.2%増加しました。貿易収支は予想(1億ドル)の予想よりも極めて大きい14.33億ドルの黒字となりました。輸出は驚きの11,31億ドルの増加となりました。雇用は4.73万人(予想は1.5万人)の雇用増で手堅く増えました。ネガティブな側面では、AiG建設実績指数は48.2から44.2に下がり、NAB企業景況感指数は低く、雇用増があったものの、失業率は10年間6%で高止まりしたままでした。
雇用について:
- 労働に対する需要は低いまま推移し、結果として失業率は徐々に高くなり続けた。
- 賃金は顕著に下がって来た。
- 国内のコストは抑え込まれている場合、国内向け商品の価格上昇の緩和が時間をかけて期待され、外国為替レートの低いレベルを併せても、ターゲットと一貫したインフレ維持となるはずである。
****コメント:上記雇用コメントを参照。
金融政策とその影響について:
- 金融政策は協調的なままとなっている。
- 金利は極めて低く、預金者は引き続き、高いリターンを期待している。
- 融資は全体として低いままであるが、徐々に世帯向けには増えている。
- 住宅価格はこの1年間で大きく高くなった。
- 今日までに見られる外国為替レートの下げは、歴史的な基準では高止まりであるが、経済における均衡のとれた成長達成を支援する。
**** コメント: よりタカ派的なトーンを保証するのに十分に良いニュースが出てくるのでしょうか。確信が持てません。
フォワードガイダンスについて:
- 今後、準備銀行は失業率がピークに達するまで上昇すると予想する。
- 時間をかけて成長は継続する低金利と低い外国為替レートの支援を受け、しっかりとしたものとなる。
- インフレは今後2年間にわたり2-3%のターゲットに一致すると予想する。
**** コメント: 変化する要因十分にあるとは考えない。
- 理事会の金融政策の判断は、需要における持続可能な成長とターゲットに一致したインフレ率の結果が可能となるよう、適切に設定されている。現在の指標上では、最も堅実な道筋は、政策金利を安定したままとする可能性が高い。
ファンダメンタルに関わらず、値動きとその値動きに適用するテクニカルなツールは、次の動きを判断する上で役に立ちます。テクニカル的には、AUDUSDは先週、上側にブレイクし、2013年4月以来初めて、200日移動平均の上で取引されています。価格は2013年11月21日以来最高値にもあります。(強気)テクニカルな観点ではこのバイアスを脅かすものは何でしょうか。
上記1時間足チャートを見ると、価格は何度か100時間移動平均を維持していました。その下に抜け、その下に留まれば、このラインは下落へ変化して動く最初のヒントになるでしょう。
日足チャート見ると、下げの側面では0.9208は2013年10月の高値からの下落の中間点です。その下は0.9196でブレイクされたトレンドラインです。押しでこのレベルに留まれば、強気派が打撃を受けるものの、主導権を握ります。しかし、こうしたレベルの下抜けるブレイクで、0.9140エリアでの200日移動平均をターゲットとする下落へ、注目点が変化するはずです。
トップ側では、経済の強気/タカ派の評価で高値レベルをターゲットにします。言うまでもなく、上で到達する最初のターゲットは0.9294の金曜日の高値となります。そのレベルの上に到達すれば、0.93375エリアが次のターゲットになります。これが10月の高値から1月安値への下落の61.8%が見つかる場所、そして平行のチャンネルトレンドライン(以下の日足チャートを参照)になります。そのレベルの上で続く動きから、さらに上昇を始め、2013年11月の高値である0.9445レベルを次のターゲットにします。(以下参照)
前述のとおり、バイアスは上向きです。市場は今月この通貨に関する声明を期待しているわけではなく、ネガティブというよりはポジティブな状態となることを市場は期待していると思います。しかし、彼らがこの通貨の下落の可能性を示唆するコメントが出れば、サプライズとなりえます。ヒントは前述のテクニカルなレベルに従うことです。そうしたコメントが出なければ、市場にはさらに上昇する可能性があります。
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