懸念材料・新興国通貨と株式市場
USDTRYは中央銀行の利上げで下落する
新興国の景気とその通貨売りについては多く言及されてきました。トルコリラは懸念通貨となっています。株式市場が1年前から上昇しているアルゼンチンと異なり、ボルサ・イスタンブール100インデックスは2013年5月に達した高値から31%下落しています。(上記チャート参照)トルコリラの下落から通貨の下げに加え(上昇は11月の安値から昨日達した高値への20%を帳消しにしています。)、このことが株式での損失と通貨安のため、トルコでの国際的な投資家にとっての悩みの種になっています。このため、トルコの中央銀行は国外に資金が大量に流出することを懸念しています。
その流れを食い止めるため、トルコ中央銀行は緊急会合を発表し、真夜中(1月28日5:00PM米国東部時間)に今日の予定を発表しました。彼らはその会合で300ベーシスポイント以上の政策金利を上げるのではという噂がでました。(全くの思惑です。)
利上げにより、トルコリラのショート(USDTRY買い)は高くつきます。USDTRYをロングしていれば、毎日、0%に近い米国金利を稼ぎますが、7.5%以上の短期トルコ金利を費やします。それが投機家を阻止する上で役に立ちます。
噂の結果、USDTRYの価格は急落しました。急落後、100時間移動平均(以下のチャートの青線)でしばらくサポートされていました。長く保たれるかどうかは、市場でポジションを持つトレーダーの恐怖感と苦痛次第です。また、それは会合が行われる間にトレーダーがUSDTRYをロングしたままでいるリスクをとれるかどうかです。
不確実性でしばらくは乱高下となるでしょう。市場が方向性を失ったままにしている中央銀行は、通貨が乱高下する時に恐れが強い抑止力となりえるため、それを支持しています。
一般のトレーダーは、このゲームをやることにするのなら、剣を持たずに、剣の戦いに入っていく可能性があることを理解しなければなりません。価格を意のままに動かす「大物」が出てくることになります。そしてその過程で自分に何が起こっているのが分からない「小物」がいるということです。
その結果、その戦いに入り、生き残るか、勝つかということになりますが、痛手を負うことにもなりえます。
ナスダックインデックスはAppleの業績発表の前に50に一移動平均をテストしていた。
ハイテク銘柄の業績発表(AppleとFacebookの業績に注目が集まった)に懸念があり、(昨晩、APPLE株価が上昇のなった時もあったのにもかかわらず)ナスダック指数は下落となりました。テクニカルな観点では価格は50日移動平均以下に落ちました。これは金曜日の上昇トレンドのブレイク後に来ました。
もちろん、価格が2013年の50日移動平均以下に下がる度に、すぐに価格はその上にリバウンドし、上昇トレンド継続となっていました。2013年は実際、価格が50日移動平均以下で終値を付けた回数を両手で(10回ちょうど)数えることができます。100日移動平均以下に押した回数はと言えば、ゼロです。
今週の発表の業績で、サポートがテストされ、深い調整が無いとは言えません。今日、売りの言い訳は新興市場のリスクや通貨売りのようです。言い訳が、株式市場が速すぎで行き過ぎだということならどうでしょうか。
通貨が暗示することは何でしょうか。USDJPYのような通貨が下がるのを目にする場合がありますが、日本円は安全な退避先であり、おそらくそれが駆け引きでしょう。
言うまでもの無く、説明不可能です。株式市場の業績レポートと解釈はまったくあてにはできません。1つの少しの失敗。収益内容の過ち。好業績データでの上昇失敗は市場を動揺させる利益確定の結末の場合があり得ます。
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